カテゴリ:不動産売却 / 投稿日付:2021/11/06 10:47
不動産業者と媒介契約
皆様ご存じの方も多いとは思いますが、媒介契約の種類は3種類御座います。
ただ深堀してお聞きになられたこともあまり無いかと思いますので、深いところを3種類ごとにお伝えさせて頂きます。
まず3種類ですが
①専属専任媒介契約
②専任媒介契約
③一般媒介契約
となっております。
それぞれの特徴ですが…
①専属専任媒介契約
不動産会社1社のみに不動産の売却を依頼する形になります。
この契約の場合、お客様が自ら発見した相手方と不動産の売買又は交換の契約を締結することは出来ません。
直訳しますと、お客様の知り合いがお客様の売却に出している不動産を買いたいと言ってきた場合、売買契約は締結出来ませんという意味になります。
ただこれは直訳なので実際には不動産の売却を依頼してる不動産業者に仲介に入ってもらって売買契約をするのが現実です。
この場合は不動産業者は労せずして売買契約が出来ますので仲介手数料の値引き交渉がしやすいです。
その他の特徴としまして、不動産流通機構に5日以内(公休日は除く)に登録しないといけません。
不動産流通機構というのは、各不動産業者の物件情報の交換の場とでもいいましょうか、各不動産業者が売却不動産をお預りした場合、専属専任、専任の場合は登録を義務付けられています。
登録すると、例えば近畿圏不動産流通機構であれば、近畿圏の不動産業者に情報が提供されて、売却不動産の情報を開示出来るようになります。
例えば中部圏不動産流通機構等の他の地方の情報も不動産業者は見ることが出来ます。
このように各不動産業者に情報が提供されて、より早く、より高く、お客様の売却不動産が成約出来るようなシステムになっております。
よく専属なら1社で独占するのでは?と勘違いされている方もいらっしゃいますが、情報開示しますので独占ではありません。
その辺りはご安心下さい。
また媒介報告という業務の処理状況の報告を週1回以上の頻度で行わなければなりません。
今の販売状況がより具体的にわかる契約の形式となっております。
ただ不動産はそんなに頻繁にあちこちで売却出来ている訳でもありません。
何の動きもない週も多々御座いますので、今週は動きがありません、等々の報告になってしまうことも御座います。ご了承下さい。
不動産業者からしますと専属専任媒介契約は有難い契約です。 売主様からの仲介手数料が保証されることになります。
色々な不動産業者に不動産査定してもらい、ある程度知名度のある不動産業者に気に入った営業マンがいらっしゃる場合は、是非専属専任媒介契約で不動産売却の依頼をしてあげて下さい。 営業マンにとっては非常に嬉しい話です。 売却活動にもかなり力が入ります。
お客様からの信頼を裏切ることは出来ない、というような気持になりますので精一杯行動します。
ただ経験豊富な営業マンでないとダメです。
中途半端な経験では数千万円もする不動産という商品を的確に販売することは出来ません。
気に入ったとしてもその営業マンが経験不足である場合は注意が必要です。
不動産の営業は5年以上続けていないと何もわかっていない営業マンだと思っておいてください。
②専任媒介契約
この形式は1社の不動産業者で不動産売却の販売活動に入るという点は専属専任と同じです。
違いは お客様が自ら発見した相手方と不動産の売買又は交換の契約を締結することは出来ます。
専属との違いは、出来ます、出来ません、の部分です。
つまりお客様が自ら購入希望者を発見してきた場合、我々不動産業者を蚊帳の外にして勝手に不動産売買契約を締結できるのです。
かなり魅力的な感じに見えますが…落とし穴があります。
不動産の売買契約は売買契約書が必要です。
当然自ら作成することはお客様には不可能だと思われます。
例え作成できたとしても、不動産の売買は非常に高額の商品の売買のため、後々のトラブルが非常に気になるところになります。
ある程度知名度のある不動産業者は頻繁にお取引しておりますので、後のトラブルにならないように繊細の注意を払い、売買契約書を作成して、更に、重要事項説明書を作成し、購入希望の方にその売却不動産のすべてをお伝えし、ご理解いただき、ご契約しております。
ある程度知名度のある不動産業者の場合、仲介させて頂いてトラブルになった場合、不動産仲介業者としてキッチリと購入希望の方に重要なご説明出来ていないときは、当然ながらすべての責任をかぶります。
不動産は大きな金額の売買ですので、お客様の責任にならないように不動産仲介業者がキッチリとお調べする必要があります。
繊細の注意を払っていても、不動産仲介業者の中には実際に頻繁にクレームになったり、裁判になったりしていることもあるのですが、そういったことにならないようにキッチリと責任をもって調査して売買契約を締結して頂きます。
他の部分の専属専任との違いは、近畿圏不動産流通機構に7日以内(公休日を除く)に登録するという点です。 媒介報告は2週間に1回以上で大丈夫になっております。
③一般媒介契約
この形式は不動産業者泣かせの形式となっております。
複数の不動産業者に股がけして売却不動産の販売活動の依頼が出来る!というものです… 不動産業者からしますと、その売却不動産に対して一生懸命販売活動していても、いつか何処かで 「他社で売れました」 と売主様から言われてしまう悲しい形式です。
非常に残念です。 当然ながら他の不動産業者より先に販売すれば良いのですが、なかなかどうして、そう簡単にいくものではありません。
ただしかしながら、弊社は一般媒介契約でも他社様より先に販売してみせるという意気込みは御座います。
その辺りをご考慮して頂き、不動産の売却をご依頼の際は是非ともよろしくお願いします。
その他、一般媒介契約の特徴としましては、媒介報告しなくて良い、という何とも責任感の無い内容の契約になっております。
報告が無いとどうなっているのかまったくわかりません! ただ私個人の場合ですが、一般媒介契約でも媒介報告は週1回させて頂いております。
あくまで報告しなくてもいいというだけで、報告してはいけない、訳ではありません。
媒介の形式はどうあれ、不動産売却の依頼を頂いているのですから誠意を尽くしたいと思います。
また近畿圏不動産流通機構に登録しない形にも出来ます。
これは売主様の中にはあまり大げさに売却不動産の情報を広げたくない、他の不動産業者には情報を開示しないでほしい、という方がいらっしゃいます。
そういったケースに一般媒介契約で対応させて頂くときがあります。
色んなご事情の方がいらっしゃいますので、どんな状況でもご対応出来るようになっております。 お気軽にご相談下さい。
一般媒介契約の場合はお預けになる売却不動産の価格が安い場合、色々な不動産業者に預けると我先にと販売活動に力を入れます。
ただ高く売りたいとお考えの場合、相場より高い売却不動産が一般媒介の場合、すべての不動産業者がまったく力を入れません。
悲しいところですがこれはやむを得ない事実です。
時間をかけても良いので高く売りたいというお考えの場合は専属専任媒介契約、専任媒介契約をお勧めします。
とにかく早く売りたい、安くても良い、というお考えの場合は一般媒介契約をお勧めします。
以上が3種類の特徴です。
またご不明点等はお気軽にご相談下さい。
℡0120-31-1414まで
宜しくお願い致します。